兼松株式会社創業135周年記念公開シンポジウム
「グローバルな企業活動を実現するために~文化の価値観の違いを乗り越え~」を開催
Topics (2024.08.06)
兼松株式会社創業135周年記念公開シンポジウム
「グローバルな企業活動を実現するために~文化の価値観の違いを乗り越え~」を開催しました
2024年8月6日(火)に、東京都千代田区にあるKITTE JPタワーにて、兼松株式会社創業135周年記念公開シンポジウム「グローバルな企業活動を実現するために~文化の価値観の違いを乗り越え~」を開催しました。本シンポジウムは、1889年に兼松房治郎氏が創業した豪州貿易兼松房治郎商店(現:兼松株式会社)の創業135周年を記念して、兼松株式会社/公益財団法人兼松貿易研究基金が主催、当研究所および一橋大学大学院経営学管理研究科の共催で開催されました。
当研究所の前身である商業研究所は、兼松商店の創業者・兼松房治郎氏の七回忌を記念して、兼松翁記念会と兼松商店からの寄附によって設立されました。現在も当研究所は兼松記念館を拠点とし、多くの優れた研究実績を残し続けています。また、一橋大学には、兼松房治郎氏の遺訓に基づき、兼松商店(現:兼松株式会社)から寄贈を受けた兼松講堂があり、100年近く多くの学生が利用してきました。シンポジウムの開催に先立ち、谷川薫氏(株式会社代表取締役会長/公益財団法人兼松貿易研究基金代表理事)より開会の挨拶がありました。
【谷川 薫 氏】
本シンポジウムは、二部構成となっており、第一部では、兼松株式会社の実務者と当研究所・一橋大学の研究者による講演、第二部では登壇者および今年度の兼松株式会社の新入社員3名を交えて、第一部の講演内容に関するパネルディスカッションを行いました。
第一部の「ビジネスセッション」では、山科 裕司 氏(兼松株式会社上席執行役員)が「グローバルビジネスのリアリティ」をテーマに、長年の海外駐在経験、現地法人等や現地スタッフとの関り等について講演を行いました。続いては、上原 渉 氏(一橋大学大学院経営管理研究科 教授)が「市場に根付くためのマーケティング戦略」をテーマに報告を行いました。日本企業が海外で売り上げを上げるための観点として、機能的側面に訴求したブランド構築を行いすぎないこと、日本由来であることを現地消費者に意識させないこと、現地固有のニーズを知悉すること、本社中心の組織・人材戦略から脱却すること、などが豊富な具体例とともに示しました。
【山科 裕司 氏】
【上原 渉 氏】
続いて「人的資本セッション」では、河田 紅美 氏(兼松台湾会社 董事業財務総務部長)が「わたしのキャリアと挑戦」をテーマに、家族を随行しての海外駐在体験について、また女性駐在員としての現地社員との関りについて等についてお話されました。続いては、江夏 幾多郎 氏(神戸大学経済経営研究所 准教授)が「挑戦する人を支える組織と人事」をテーマに報告を行いました。まず、近年の組織・人事におけるリスク回避や確実性重視の志向が人々の仕事上の挑戦を難しくすることを指摘しました。この根底には、雇用保障と引き換えに「いつでも、どこでも、なんでもする」ことを企業が従業員に求める、雇用に関する伝統的な考えがあることを踏まえ,労使双方がそれぞれのリスクを抱えつつ、共感できる社会像や事業のもとに協働することの意義が述べられました。
【河田 紅美 氏】
【江夏 幾多郎 氏】
第二部の「パネルディスカッション」では、登壇者の他に、兼松株式会社の2024年度新入社員である小林氏・竹内氏・樋口氏が加わり、「グローバルな企業活動を実現するために」をテーマにディスカッションを行いました。
シンポジウムの最後に、北野 重人 氏(神戸大学経済経営研究所長)から、閉会の挨拶がありました。本シンポジウムは、ハイブリッド形式で行われ、会場およびオンラインで約500名もの企業・組織、個人、学生の方等にご参加いただきました。シンポジウム後のアンケートには、「定期的に開催していただきたい」「実務経験をベースにしたお話が参考になった」「研究者と実務経験者が交互に話をされるかたちを取られ、理論と実践との比較ができるという点で大変良かった」等、高い評価のお声をいただきました。
【北野 重人 氏】
会場の約250名の参加者
兼松株式会社創業135周年記念公開シンポジウム
「グローバルな企業活動を実現するために~文化の価値観の違いを乗り越え~」
兼松株式会社/公益財団法人兼松貿易研究基金 主催
神戸大学経済経営研究所/一橋大学大学院経営学管理研究科 共催
- 会場
- 【ハイブリッド開催】
対面会場:JPタワー ホール&カンファレンス1・2
オンライン:Zoomウェビナー - 住所& 地図
- 東京都千代田区丸の内2-7-2 KITTE 4階
https://marunouchi.jp-kitte.jp/guide/access.jsp - 定員
- 先着250名(対面)