RIEB Discussion Paper Series No.2023-J07

RIEB Discussion Paper Series No.2023-J07

タイトル

「ファイナンシャル・プランニングに関する金融機関職員の意識調査」の結果概要

要旨

 本研究では、日本の高齢社会において増加する判断能力が低下した高齢者に対して、金融機関職員がどの程度適切なサポートができているのかを調査する目的で、2023年6月にファイナンシャル・プランニングに関する意識調査を実施した。その調査結果によれば、3割程度の金融機関職員が高齢者対応の研修が不足していると感じている。また、個人顧客向け業務に関して、適切な指導や評価を受けていると感じる職員は3割に留まる。一方で、ローン相談に際しては、返済能力だけでなく将来の生活設計も考慮するべきだとする意見が8割を超える。さらに、約7割の職員が認知症による高齢者とのトラブルが増えていると報告している。これらの課題に対処するためには、専門的な研修の必要性が示唆される。

連絡先

神戸大学経済経営研究所
家森 信善
E-mail: yamori@rieb.kobe-u.ac.jp

名古屋学院大学経済学部
上山 仁恵
日本語