RIEB Discussion Paper Series No.2020-J16

RIEB Discussion Paper Series No.2020-J16

タイトル

コロナ禍の第一波が中小企業に与えた影響と信用保証の対応

要旨

 2020年3月以降、本格化したコロナ禍の第一波に対して、中小企業に深刻な影響が生じた。それに対して、これまでにないような大規模な政策対応がとられた。本稿は、主要な信用保証協会のデータを使って、コロナ禍の第一波における都府県レベルでの信用保証の動向を詳しく調べた。その結果によると、コロナ禍の影響はあらゆる業種に及んでいるが、業種によって影響の大きさには違いがあり、かつ、ショックの広がりにも時間的なズレがあった。地域的にも信用保証の利用の伸びには時期的なパターンに違いがあったり、利用の伸びの大きさに地域的な違いもみられた。今後、こうした地域的な違いがどのような要因(たとえば、地方自治体の支援姿勢や地域金融機関の利用姿勢、さらには、保証協会の対応能力など)によって生じるのかを精査する必要がある。

連絡先

神戸大学経済経営研究所
家森 信善
E-mail: yamori@rieb.kobe-u.ac.jp

日本大学商学部
相澤 朋子
日本語