兼松セミナー

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論題

中小企業の事業承継－日本公庫のインターネット調査結果に基づく分析－

報告者

深沼　光（大阪商業大学総合経営学部）
原澤　大地（日本政策金融公庫総合研究所　研究員）

概要

　経営者の高齢化に伴い、中小企業の事業承継問題は一層深刻化している。日本政策金融公庫総合研究所では、中小企業における事業承継の現状を明らかにすべく、2015年、2019年、2023年の3回にわたり、インターネット調査を実施した。その結果、自分の代で事業をやめるつもりである中小企業の割合が上昇傾向にあること、廃業を予定している中小企業の経営パフォーマンスが悪いとは限らないこと、親族以外を後継者候補とする中小企業が増えていることなどが分かった。
　廃業の増加は、経済に対して大きな悪影響を与える。地域の社会的インフラを担っている企業が廃業すれば、人々の生活にも支障が生じる。こうした事態を避けるためには、事業承継の円滑化が欠かせない。本報告では、そのために求められる施策についても検討していく。