RIEBセミナー

第2回「経済大国インドの機会と挑戦」セミナー
(RIEBセミナー/神戸大学社会システムイノベーションセンター/科研基盤研究(C)/「インド鉄鋼企業経営の研究―データベースの構築と多面的分析」/科研基盤研究(C)「インドにおける内部労働市場の発達:ミクロデータとフィールド調査を利用して」共催)

2024年03月18日(月) 15:00 - 17:10

第2回「経済大国インドの機会と挑戦」セミナー

RIEBセミナー/神戸大学社会システムイノベーションセンター/科研基盤研究(C)/「インド鉄鋼企業経営の研究―データベースの構築と多面的分析」/科研基盤研究(C)「インドにおける内部労働市場の発達:ミクロデータとフィールド調査を利用して」共催

日時 2024年03月18日(月) 15:00 - 17:10
会場 ハイブリッド(対面開催/ZOOMを使ったオンライン開催)
対象 教員,院生,および同等の知識をお持ちの方
使用言語 英語
参加登録 ※事前登録制です。下記より参加登録をお願い致します。
参加登録 (締切:3/13)

司会:佐藤 隆広(神戸大学社会システムイノベーションセンター)

15:00 - 15:05 開会のあいさつ

 寺島 淳一(株式会社白桃書房)

15:05 - 15:55
論題
インド鉄鋼企業の再編とArcelorMittal/日本製鉄連合の進出について――日本製鉄の共同支配企業の開示の問題点
報告者
井上 修(神奈川大学経済学部)
概要
本セミナーの目的は,ArcelorMittal(ルクセンブルク,アルセロールミッタル)と日本製鉄によるインド鉄鋼大手Essar Steel India Limited(インド・グジャラート州,エッサールスチール)の共同買収に関連する会計情報の開示に着目して,共同支配企業の開示基準の適用に関する問題を明らかにすることである。先行研究では,共同支配企業の会計情報の開示ルールに関する問題が指摘されており,比例連結が廃止され,持分法のみが適用されたことによる情報の有用性の低下が示されている。本セミナーの内容は,このような先行研究の結果を裏付けるものであり,日本製鉄側における会計情報の開示の重要性を問うものとなっている。
15:55 - 16:45
論題
バイオ医薬品産業におけるアウトソーシングビジネスの台頭とインドの医薬品開発製造受託企業の成長可能性:エコシステム論の視点から
報告者
上池 あつ子(中央学院大学商学部)
概要
製薬産業のバリューチェーンの工程は細分化され、複数の企業間、そして複数国にまたがって分業されるグローバル・バリューチェーン(GVC)が形成され、WTOのTRIPS協定の発効により、GVCの範囲はインドをはじめとする新興国にまで拡大し、製薬産業の価値創造は分業によって行われるようになった 。製薬産業における分業の実態は、垂直統合型から水平分業型へ、そして水平分業が何層にも折り重なるレイヤーをなすように変化してきている。また、バリューチェーン上の企業間関係は、リニアな(単線的)工程間分業というわけではなくなってきている。つまり、現在の製薬産業における価値創造は、分業というよりはむしろ協業になっている。製薬産業では、多様な企業や組織が参画するエコシステムが形成されており、エコシステムのエージェントがインタラクションを通じて価値創造しているといえる。そして、製薬産業のエコシステムにおいては、欧米の開発製造受託企業(CDMO)がその存在感を大きくしている。本報告では、バイオ医薬品産業のエコシステムにおいて、インドのCDMOが存在感を高めるためには、何が必要なのかについて検討する。
16:45 - 17:10 コメント・質疑応答
討論者
絵所 秀紀(法政大学名誉教授/神戸大学経済経営研究所)
日本語