研究目的

概要

 神戸大学経済経営研究所は、モノづくりを対象としてきたイノベーション研究をサービスに拡張する新たな研究領域の開拓に取り組むとともに、その研究成果を国内外の革新的なサービス企業・組織を分析したビデオ教材に編纂し、教育への波及実績を蓄積してまいりました。本事業は、これまでの成果を発展的に継承する重点課題と位置づけ、国際共同研究を通じてサービス・イノベーション研究の全体像を確立し、学問的体系化の基盤を築くとともに、サービス・イノベーションを俯瞰する高い専門性をもった人材の育成に資するビデオ教材を整備・普及する体制を構築することを目的としています。

 日本ではサービス産業がGDPと雇用の7割を提供する主要産業であるにもかかわらず、その学術的研究は遅れています。国の科学技術政策に謳われているように、サービス産業の生産性を向上させ、必要な人材育成を進めるためには、勘と経験だけにたよるのではなく、学問に基づいて組織の効率化と顧客満足の向上につながる方法論が必要です。研究所がこれまでに制作した10本のサービス・イノベーションのケース・ビデオは、国際的にきわめて貴重な映像資料であるだけでなく、その包括的かつ実践的な内容はサービス・イノベ ーションを俯瞰的に理解するための教材として高度人材の育成に高い教育効果を持っています。その資料的価値が時間の経過とともに減衰する前に、普及を望む社会的要請に応えるべく本事業を開始しました。

取組内容

  • サービス・イノベーション研究の全体像を確立する共同研究
  • ビデオ・ライブラリーの充足と普及体制の整備
  • インストラクター・マニュアルの整備
  • 専門職大学院における講義
  • ビデオの英語版の作成と教育研究の国際展開
  • 社会貢献活動