産学連携による実践型人材育成事業−サービス・イノベーション人材育成−

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サービス・イノベーション人材育成プログラムについて

 2006年度より始まった文部科学省のプロジェクトである「サービス・イノベーション人材育成推進プログラム」について、神戸大学では、2007年度にプロジェクトに採択されました。本ホームページでは、神戸大学の取り組みと、現状での成果について報告いたします。その内容は、「サービス・イノベーション人材育成推進プログラム」の目的と期待される成果について、そして、サービス・イノベーションの先にある社会とはどのようなものなのか、さらには、こうした社会のために神戸大学が目指す人材育成プログラムとはどのようなものなのかについて説明したいと思います。

サービス・イノベーション人材育成プログラムの取組

 文部科学省のサービス・イノベーション人材育成プログラムの呼びかけに対し、まず2007年度には、東北大学、筑波大学、東京工業大学、京都大学(経営管理大学院)、西部文理大学、明治大学の6校が採択されました。続く、2008年には、滋賀大学、神戸大学、北陸先端科学技術大学院大学、慶応義塾大学、早稲田大学、関西大学、京都大学(薬学部)の7校が採択されています。各校の特色を出しながら研究を進めるという点では、従来の国家プロジェクトと同様ですが、本プロジェクトでは、国家戦略を反映しており、大学間連携が極めて密に行われているという特徴を有しています。たとえば、プロジェクトの進捗状況の確認のための連絡会議も2−3ヶ月ごとに行われ、それぞれの大学の進捗状況を確認しあう、またそれぞれの大学の研究成果や教材といった成果物の積極的な公開が行われている点も特徴です。

 その背景にあるのは、本プロジェクトは、経済学や経営学、あるいは経営学の中でもマーケティングや戦略論といった特定の学問領域に絞り込まれたものではなく、「サービス・サイエンス」を目指すものであり、数理・工学系と経済・経営系学問領域を、サービス・イノベーションという方向性に絞り込みながら融合しようという学際的取り組みの姿勢があります。また、理論研究を目指すのではなく、地域性を加味した実践的なプログラムを目指すという特徴も有しています。上記のプロジェクトの目的を要約すると、サービスにおける生産性の向上やイノベーションの創造を担う資質をもった人材を育成するための教育プログラムの開発を文部科学省が採択された大学に委託するというものなのです。