兼松セミナー(TJAR Workshop共催) Kanematsu Seminar (Jointly Supported by: TJAR Workshop)

日時 2014年2月28日(金)午後3時00分から
会場 神戸大学経済経営研究所 会議室(新館2階)
対象 教員、院生、および同等の知識をお持ちの方
使用言語 日本語
備考 論文のコピーは共同研究推進室にご用意しております。

3:00pm~

報告者 石井 孝和
所属 神戸大学大学院経営学研究科 博士後期課程
論題 のれん減損損失計上企業の将来キャッシュ・フロー予測
概要 日本企業によるM&Aの増加や持分プーリング法による会計処理の原則廃止により、貸借対照表上に計上されるのれんの金額は増加の一途をたどっており、今後ものれんの重要性は増していくことが考えられる。それと同時に企業業績に与える影響が大きくなってくるのがのれん減損損失である。
過去に企業が行ったM&A投資が当初期待していたほどの成果が得られないと判明した場合には、計上されているのれん金額の評価を切り下げ、のれん減損損失を計上しなければならない。この減損損失の計上が適切に行われているとすれば、のれん減損損失額は投資の回収額である将来のキャッシュ・フローに関する情報を含んでいるはずである。しかし、減損損失の計上はビッグ・バスなどの機会主義的な裁量行動に利用されている可能性があることが指摘されており、そのような場合には、減損損失額と将来キャッシュ・フローとの間の関係性は弱められる。
本報告では、のれん減損損失計上企業におけるのれん及びその他の資産の減損損失額と将来キャッシュ・フローとの間の関係性について実証的に分析し、さらに、経営者による裁量行動や企業のガバナンス、リストラクチャリング実施の有無といった企業状況の違いが、その予測能力に差異を生じさせているのかについても合わせて検証する。

4:20pm~

報告者 太田 裕貴
所属 大阪市立大学大学院経営学研究科 博士後期課程
論題 配当政策が投資リスクに及ぼす影響