特定領域研究（実験社会科学）研究会（RIEBセミナー／実験経済学研究部会共催）
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas(Experimental Social Sciences)Seminar （Jointly supported by RIEB Seminar / Experimental Economics Workshop）
| 日時 (Date&Time) |
2010年11月29日（月）午後3時15分から （Monday, November 29, 2010, 3:15pm～） |
|---|---|
| 報告者 (Speaker) |
田中 沙織（Saori TANAKA） |
| 所属 (Affiliation) |
大阪大学社会経済研究所 (Institute of Social and Economic Research, Osaka University) |
| 論題 (Topic) |
時間割引の脳機構：神経経済学的アプローチ |
| 概要 (Abstract) |
近年, 時間割引と肥満度や債務の大きさといった社会的な行動との関連性が指摘されている. 我々は, 被験者が異なる時間割引率での報酬予測を必要とする課題遂行時の脳活動を機能的磁気共鳴画像法 (fMRI) によって測定した. その結果, いわゆる「情動回路」が短期の報酬予測（割引率大）に, またいわゆる「認知回路」が長期の報酬予測（割引率小）に関わることを明らかにした. また, 被験者の中枢神経系のセロトニンレベルを人為的にコントロールした状態で, 同様の課題遂行時の脳活動をfMRIによって測定した結果, セロトニンレベルが低いと短期の報酬予測に関わる「情動」回路が, また高いと長期の報酬予測に関わる「認知」回路がより活動することを明らかにした. 今後, 人間の社会行動のより深い理解と，衝動性を抑える臨床的な応用, さらには社会的貢献につなげたい. |
| 会場 (Place) |
神戸大学経済経営研究所 調査室（兼松記念館1階） Seminar Room at RIEB (Kanematsu Memorial Hall 1st Floor) |
| 対象 (Intended Audience) |
教員，院生，学部生，および同等の知識をお持ちの方 Faculty, Graduate Students, Undergraduates, and People with Equivalent Knowledge |
| 使用言語 (Language) |
日本語 Japanese |
| 備考 (Note) |
論文のコピーは共同研究推進室にご用意いたします。 Copies of the paper will be available at Office of Promoting Research Collaboration. |