RIEBセミナー
RIEB Seminar

日時:
(Date&Time)
2010年2月3日(水)午後1時から
(Wendnesday, February 3, 2010, 1:00pm〜)
報告者:
(Speaker)
中村 尚史(NAKAMURA Naofumi)
所属:
(Affiliation)
東京大学社会科学研究所
(Institute of Social Science, The University of Tokyo)
論題:
(Topic)
19-20世紀転換期の鉄道用品取引と日本商社
概要:
(Abstract)
日本における鉄道業の形成を考える場合、その再生産を可能する鉄道用品の供給が、誰によって、如何にして行われたのかという問題を考慮することは不可欠である。とくに機関車の自給が難しかった明治期において、この問題は鉄道車輌・同部品の円滑な輸入がなぜ可能になったのかという問いに置き換えることが出来る。このような問いに答えるためには、まず世紀転換期の日本における鉄道車輌市場の状況を把握した上で、鉄道車輌・同部品輸入の実態を出し手である外国鉄道車輌メーカーと受け手である国内鉄道企業、さらにはその仲介者である内外商社の活動に注目しながら明らかにする必要がある。但しこのような多岐にわたる問題を一度に検討することは難しいため、本報告ではとくに鉄道用品取引の担い手である日本商社の活動に焦点をあて、世紀転換期における鉄道用品取引の一端を明らかにしたい。  明治期における鉄道用品輸入の具体的なプロセスを解明するため、本報告ではアメリカ国立公文書館に所蔵されている日系企業接収文書(RG131シリーズ)中の大倉組ニューヨーク支店の関係文書を用いる。大倉組ニューヨーク支店は1901(明治34)年4月に設置され、ロンドン支店と連携しながら、主として機械取引に従事していた。そこで本報告では、1901-2年の大倉組ニューヨーク支店による北海道庁鉄道部への機関車および車輌用品納入の事例に注目し、当該期における鉄道用品の発注から納品にいたるプロセスを具体的に検討する。そのことを通して、世紀転換期の日本鉄道業における円滑な資材調達を支えた商取引のメカニズムが明らかにする。
会場:
(Place)
神戸大学経済経営研究所 共同研究室 (第4学舎2階)
Research Room at RIEB (Building No.4, 2nd Floor)
対象:
(Intended Audience)
教員,院生および同等の知識をお持ちの方
Faculty, Graduate Students and People with Equivalent Knowledge
使用言語
(Language)
日本語
Japanese
備考:
(Note)
論文のコピーは研究助成室にご用意しております。
Copies of the paper are available at Research Assistant Room.