RIEBセミナー (RIEB Seminar)

日時:
(Date&Time)
2月3日(月)午前10時半から (Monday, February 3, 10:30am〜)
報告者:
(Speaker)
今川 拓郎 (IMAGAWA Takuro)
所属:
(Affiliation)
大阪大学 (Osaka University)
論題:
(Topic)
デジタルデバイドの実証分析
An Empirical Analysis of the Digital Divide
概要:
(Abstract)
IT革命の進展に伴い出現した「デジタルデバイド」は、現代の高度情報通信社会において懸念すべき新たな格差を示す概念として定着し、情報通信技術へのアクセスの有無が国や地域、個人の社会生活を大きく左右すると認識されている。しかしながら、デジタルデバイドの及ぼす影響について、経済学的な理論・実証分析を試みた論文を目にすることは皆無に近い。そこで本稿は、デジタルデバイドを分析対象とし、特に経済成長との関係において実証的な評価を試みた。国際データを利用して、情報通信インフラの整備状況の格差が経済成長に及ぼす影響を推計すると、1970年代以降にはテレビや加入電話といった「アナログ」技術の格差が経済成長に影響していたが、1990年代に入ってその効果は次第に薄れ、代わって携帯電話やパソコン、インターネットといった「デジタル」技術の格差が経済成長を左右するようになっているという結果が得られた。この結果は、経済成長における情報通信インフラの重要性という点では一貫しており、「アナログデバイド」として既に存在していた問題が、IT化の浸透と共に「デジタルデバイド」としてクローズアップされた「古くて新しい」問題であると評価することができる。
会場:
(Place)
神戸大学経済経営研究所 調査室 (兼松記念館1階)
Seminar Room at RIEB (Kanematsu Memorial Hall 1st Floor)
対象:
(Intended Audience)
教官、院生、および同等の知識をお持ちの方
Faculty, graduate students, and people with equivalent knowledge
備考:
(Note)

論文のコピーは開催日の1週間前に研究助成室にご用意いたします。
Copies of the paper will be available one week before the seminar at Research Assistant Room.