タイトル
韓国企業の国際経営と英語 −現地調査レポート−
要旨
韓国企業の国際経営と英語のテーマで実施した現地調査の報告が、本論の内容である。
現地調査は、1999年11月22日から25日にかけてソウルで実施された。訪問インタビュー調査の対象企業は、韓国輸出入銀行および5大財閥(現代、三星、大宇、LG、SK)の企業(貿易企業が中心)である。
現地調査からつぎのようなことが明らかになった。
第1に、韓国企業の英語への取り組みの特徴としてつぎのようなことを指摘できる。
・ 過激な取り組み
・ トップの鶴の一声
・ 最近のこと
・ 強い危機感
・ 英語をあこがれる文化
第2に、韓国では企業だけでなく国をあげて英語力の強化に取り組んでいる。英語を第2の国語にすべきかどうかをめぐって議論が起こっている。
第3に、韓国企業でも国際経営は韓国人が中心になって韓国語で行っている。韓国企業の海外子会社や海外支店のトップのほとんどは韓国人である。重要な案件のコミュニケーションは韓国人どうしが韓国語で行っている。この特徴は、日本企業と共通している。
第4に、内なる国際化すなわち韓国企業の親会社のなかの国際化は、日本企業よりもおくれている。韓国企業の親会社には外国人がほとんどいない。
第5に、アジアにおいても国際経営の共通言語は英語になっている。ただし、中国と日本は例外である。この両国の企業とビジネスをするときは、中国語あるいは日本語がよく使われる。
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吉原 英樹
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